物販における最大のリスクは
在庫リスクです。
商品を仕入れたけれど売れない、
もしくは売れるけれど仕入れ価格よりも相当価値が落ちてしまっている。
在庫リスクが顕在化すると、
損失に結びついてしまいます。
ということで、
「無在庫」
で販売することで
在庫リスクを回避しようという考えになりますよね。
船原自身、
有在庫での物販もやっていますし、
無在庫での物販もやっています。
いや、むしろ、
個人ネット物販に無在庫販売のアイデアを持ち込んだのは
自分であるという自負もあります。
(2011年に発売したマネートラップという教材が初)
ということを踏まえて
無在庫と有在庫、
どちらがいいでしょうか?
最終的な答えで言いますと、
有在庫の方がいいと考えています。
この
「最終的」
の意味ですが、
物販を突き詰めていき、
最終的にたどり着くのは無在庫ではなく有在庫になるだろうという
そういう意味です。
それではなぜ、
無在庫でやり続けてはいけないのか?
無在庫販売のメリットとデメリットを考えています。
まずメリットはやはり
「在庫リスク」
をとらなくていいということです。
商品が売れてから仕入れるわけですから、
基本的にお金が減るということはありません。
すばらしい。
また在庫リスクをとらなくてもいいので、
「大量出品」
を行うことが出来るようになります。
難しく言うと
「多SKU販売」
ができます。
マネートラップの教材にも
「最低1000商品は登録してください」
というふうに記載しました。
当時、
1000商品じゃなく、10000商品とか100000商品とか、
登録していた人がいましたね。
販売するSKUが多くなると
その分、売れる確率も高くなりますね。
では、
デメリットはなんでしょうか?
まず仕入れ価格を交渉しづらいということがあります。
基本、仕入れ交渉する際には
「100個買うよ?いくら?」
的な感じの交渉になりますが、
それが難しいですね。
また、
メーカーや卸などの上流から仕入れる場合、
基本的には注文からの買い取りになりますから、
無在庫では厳しいです。
流動的に仕入れることができる小売店から買うことになるので、
必然的に仕入れ価格は高くなります。
次に在庫切れリスクです。
注文が入ったけど、買えないこともありますし、
人気商品を無在庫販売で売るのは厳しいですね。
さて、
ここからは船原の経験談です。
どんな物販ビジネスにも当てはまっている流れなので、
ぜひご参考にしてください。
まず、新しい市場が出来るとします。
例えば、Amazon海外販売。
そういう市場に真っ先に突っ込んでいくのは
命知らずのハイリスクハイリターン野郎か、
計算高いローリスク・ミドルリターンさんです。
ハイリスクハイリターンの人は、
いきなり大量の在庫を抱え、
ドカーンと売り上げようとします。
そして、
大抵の人は失敗します。
・・・が、失敗しなかった人もいて、
そういう人が徐々にノウハウを作り上げていきます。
ローリスク・ミドルリターンさんは
無在庫販売で参入します。
すると、
面白いほどよく売れます。
新しい市場なので、
そもそも需要に見合った供給がなかったわけですから、
供給できますよ〜という合図を送るだけで、
ばんばん売れるわけですね。
で、その後どうなるか?
しばらくは無在庫勢が圧倒的にパフォーマンスを上げるのですが、
徐々に有在庫勢が勢力を拡大して、
最後には無在庫勢が駆逐されます。
それはなぜか?
というと、
有在庫の人はリスクをとっているので、
リスクをとらない人(無在庫)は局地戦で勝てないのです。
局地戦では勝てなくても、
全体的には買っていた無在庫勢も、
有在庫勢が増えてきたら全体的にも勝てなくなってしまいます。
ということで、
今、自分が無在庫販売で利益を上げているのでしたら、
「もし、この市場に有在庫セラーが大量参入したら?」
ということをシミュレーションしてみるといいでしょう。
多分、勝てないので。
ただし、
有在庫セラーが参入してこない市場もあります。
例えば、
車のディーラー。
ディーラーさんは究極の無在庫と呼べます。
車の注文をとって
「はい、注文承りました。納期は2ヶ月です」
という返事を返してきます。
もし、そのディーラーの横に、
価格が1割安くて、
納期が即納の販売店ができたとしたら、
既存ディーラーは駆逐されるでしょう。
しかし、
そうはなっていません。
なぜかというと
いろいろ要因はあると思いますが、
仕入先が特殊であること
SKU(オプション)が多すぎて在庫できないこと、
商品単価が高すぎて在庫が難しいこと
などが挙げられますね。
こういう市場は無在庫でも大丈夫でしょう。
無在庫で頑張るのであれば、
有在庫セラーがやってこないような市場で頑張ると
利益を上げ続けることができますね。
そうでない場合は
「いつか有在庫セラーが来て負けるかも」
と考えながら
無在庫販売ならではのフットワークを活かして、
頑張っていきましょう。
ちなみに船原は
無在庫がダメと言っているわけではありません。
むしろ、
無在庫で出来るものなら、
すべての物販を無在庫でやりたいレベルです。
特に物販を始める初期段階において、
無在庫を選択するのは合理的な選択です。
どういう商品を仕入れていいかも分からないし、
仕入れ力も無いから交渉もできないので、
それだったら有在庫にするメリットを活かしきれないからですね。
今なら、
無在庫で出品してある程度利益を出せるビジネスはいっぱいあるので、
ぜひそういうところからスタートしましょう。
しかし、
上記の通り、
無在庫でのビジネスは基本的には競争力がないので、
できるだけ早いうちに有在庫でも利益が出せるような
そういう方向に進めるように
力をつけておく必要があるのかなと思います。
無在庫で利益をあげていて、
これが未来永劫続くと考えている方は、
ぜひ兜の緒を締めていただきたいなと思います。