中学生の時だったと思います。
教室の一冊の本がありました。
先生が
「これはいい!」
みたいな感じで勝手に置いていった本です。
当時の僕は本など読みませんでした。
漫画は大量に読み、
ゲームは1日何時間も飽きずにやってました。
文字が書いてあるいわゆる「本」はほぼ読んでません。
しかし、
その教室においてあった本はきちんと読んだのです。
それは何故かと言うと・・・
文字が少なかったからです。
極端に文字が少ない本。
その本の題名は
「一生感動一生青春」
という本で、
相田みつをという人が著者でした。
相田みつをさんに関しては、
知っている人の方が多いと思いますし、
僕も詳しいわけではないので、
詳細は省きます。
Googleで検索すれば、
相田みつをさんの詩集?なんかがいろいろヒットするので、
読んでみてください。
船原としては
相田みつを詩はかなり癒し系なんですが、
そのままでいいよ的な詩が多かったように思えて
すごいファンというわけではありません。
ただ、先生は何か期するものがあったのでしょう。
本を置いていきました。
その本の中に、
「そのうち」
という詩があって、
それは子供ごころに
「なんじゃこれ」
と思ったのをなんとなく覚えています。
-----
「 そのうち 」
そのうちお金がたまったら
そのうち家でも建てたら
そのうち子供から手が放れたら
そのうち仕事が落ちついたら
そのうち時間のゆとりができたら
そのうち・・・
そのうち・・・
そのうち・・・と、
できない理由を
くりかえしているうちに
結局は何もやらなかった
空しい人生の幕がおりて
頭の上に 淋しい墓標が立つ
そのうちそのうち
日が暮れる
今来たこの道
かえれない
-----
いやー、
今読むと、
かなりキツイですね(苦笑)
先生もハッとしたのですかね。
ビジネスも人生もそうかもしれませんが、
「今」
やることって非常に重要と思います。
また
「今」
できないかどうかを真剣に検討することも重要と思います。
もちろん、
検討しても無理な場合は多々ありますが、
案外行ける場合も多いのです。
例えば、
「最高の革を使って、イタリアの職人にカバンを作ってもらう。
そのカバンを自分のブランドとして売りだして、
かっこいいLPで販売すれば売れるのではないか?」
と考えたとします。
しかし、
現状では
最高の革ももってない
イタリアの職人もしらない、
かっこいいLPもつくれない、
自分のブランドなんてどうやってつくればいいのかわからない
ということで
「じゃ、お金ができたら、そのうちやってみよう」
という事になります。
あなたの人生で起こるはずのほとんどのことは
「そのうち」
起こるはずなのですが
相田みつをさんが言うように一生やって来ません。
なので、
このそのうちの壁を突破しないとダメなのです。
持っていなければ、
見つけるしかありません。
最高の革なんて、
ネットで探せばすぐに見つかります。
イタリアの職人なんで、
友達の友達の友達の友達には絶対いますし、
なんならイタリアで飛び入り営業をしてもいいですし、
カバンの展示会にいけば山のようにいますし、
イタリアでカバンのOEMをしてくれる会社を見つければいいのです。
LPなんてランサーズで依頼すれば1週間以内にできます。
ブランドなんて簡単です。
名前を決めるだけです。
そのうちと言って、
一生できないことは
実は今すぐにでも出来てしまいます。
問題なのは
「最初の何かをやり始める」
ことです。
「イタリアで自分ブランドのカバンを作る」
と考えてしまうと、
結構、壮大なので腰が上がりませんが、
そのために何をしないといけないのかを考えて、
とりあえず一番小さなことをやってしまいます。
すると、
後のことも自然とできるようになります。
人生って不思議です。
人間、
サボろうと思えばなんだってサボるのです。
超簡単にできることも、
できなくなります。
超わかりやすい例としては、
こたつでぬくぬく温まっているとして、
テレビのチャンネルを変えたいと思い立った時に、
リモコンが2m先のソファーの上にあり、
手が届かないということだけで、
チャンネルを変えないのです。
立ち上がって、
1歩歩いてリモコンとるだけなのに、
それさえも面倒になるのです。
テレビのチャンネルくらいならいいのですが、
そういう感じでこたつでぬくぬくしている人は多くて、
すぐそこにあるものでも
1歩進みだそうとすらしないのが人間なのです。
・・・
ということを先生は我々に伝えたくて
あの本を置いていったのだと。
そう解釈しましょう。
なぜいきなり思い出したのかというと、
さっき、すぐそこのリモコンを取りに行くのが
そうとう億劫だったからです。
1歩なんですがね、
この1歩が人生変えることもありますし、
"そのうち"1歩歩こうと思っている人は
ずっとその場で人生過ごすことになりますね。